NHKラジオ第1 毎週日曜 午後4時05分
2019/07/28 DJ日本史「嫁姑問題 これにて一件落着!」
仲が悪い嫁と姑の関係を修復するカギは何か?
妻に家出されてしまった明治時代の歌人・石川啄木(いしかわ たくぼく)のエピソードをご紹介。
- 石川啄木の家では、嫁と姑の対立は深刻でした。啄木の母のカツはちょっと意地が悪いところがあったようです。こんな姑に対し妻の節子は我慢しきれず、ついに子どもを連れて家を出てしまいます。
- 置き手紙に書いてあったのは、こんなことばでした。「私は私の愛を犠牲にして身を退くので、どうか御母さんへの孝養を全うしてください」。
- これに大きなショックを受けた啄木は、なんとか妻を呼び戻そうと、必死の作戦。親友の言語学者、金田一京助の元を訪ねます。「妻に手紙を書いてほしい。私のことは馬鹿と書こうが腰抜けと書こうが、何と書いてもよい」。啄木に泣きつかれた金田一は啄木の妻・節子宛ての手紙を書きます。
- 金田一はこの時のことを、後にこう話しています。「文句は忘れたけれども、これなら帰らずにいられまい、と思うような名文を書いたつもりだった」。
- 啄木は自分自身も節子に書き、さらには小学校時代の恩師にも手紙を送って妻を説得するように依頼。
- こうして手紙を使って思いを伝え合う作戦が功を奏したのか、妻の節子は3週間後、家に戻ってきました。
石川啄木 家出の妻を連れ戻す必死の作戦とは?|読むらじる。|NHKラジオ らじる★らじる
松村邦洋・堀口茉純 石川啄木の嫁姑問題を語る!
※再生ボタンから(4分ほど)お聞きいただけます(9月29日まで)。