[飛行機]
(天声人語)ドナルド・キーンさんを悼む
- 日本兵が残した日記を翻訳する。海軍で日本語を学んだドナルド・キーンさんを待っていたのは、そんな仕事だった。部隊が壊滅し、7人だけ残されたという記述があった。それでも新年を祝おうと13粒の豆を分け合っていた。そんな日記を書き、死んだ人たちこそが「私が初めて親しく知るようになった日本人だった」。後の著書で回想している。
- 戦後、日本文学の研究をする。目を引くのが日記への思い入れである。『百代(はくたい)の過客(かかく)』で、紫式部や石川啄木などあまたの日記を扱った。日記が文学として読まれる国は日本以外にほとんどなく、気持ちを込めた日記こそが私小説の源流になったと論じた。
(2019-02-25 朝日新聞)
ドナルド・キーンさん死去
- 三島由紀夫、安部公房さんらの作品を英訳して世界に紹介した日本文学研究者で、東日本大震災後に日本国籍を取得した米コロンビア大名誉教授のドナルド・キーンさんが24日、心不全のため東京都内の病院で死去した。96歳。葬儀は親族のみで行い、後日、お別れの会を行う。喪主は養子のキーン誠己(せいき)さん。
啄木、被災地にも思い
「平泉」へエール熱く
- 同記念館の森義真館長は「言葉の壁を越え、古典から現代に至るまで日本文学を理解しているキーンさんが逝去したことは日本にとって大きな損失だ」と悼み「啄木や子規の評伝を書き上げ、国籍取得の目的は達成できたと思う。安らかに眠ってほしい」とねぎらった。
(2019-02-25 岩手日報)
新潟)名誉市民のキーンさんを悼む声次々 ゆかりの柏崎
- キーンさんの蔵書や著作を集め、米・ニューヨーク時代の自宅書斎を再現しているドナルド・キーン・センター柏崎は3月末まで冬季閉館中だが、2月25日から当分の間、1階ロビーに記帳コーナーを設ける。センターを運営するブルボン吉田記念財団の染谷晃事務局長は「多くの方に先生への追悼メッセージを書いてもらい、東京でのお別れの会に持参したい」と言う。(渥美好司)
(2019-02-25 朝日新聞)
新潟)名誉市民のキーンさんを悼む声次々 ゆかりの柏崎:朝日新聞デジタル
「啄木の評価海外でも高めた」 ドナルド・キーンさん 函館からも悼む声
(2019-02-25 北海道新聞)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/280015
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寂聴さん「私を呼びに来る日が待ち遠しい」 ドナルド・キーンさん死去でコメント
(2019-02-25 毎日新聞、ほか各紙へ寄稿)
https://mainichi.jp/articles/20190224/k00/00m/040/126000c
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偉大なる日本文学者、ドナルド・キーン
(2019-02-22 nippon.com)
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190222-00010002-nipponcom-cul