〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

 『啄木の足跡を辿る』岩手県立図書館


[ビルベリー]


岩手県立図書館

 『啄木の足跡を辿る』    
  第33回 賢治資料展
  平成29年9月22日(金)〜11月12日(日)

宮沢賢治石川啄木コレクションのうち、直近の2年間に収集された関連図書を隔年で紹介。(昨年は啄木、今年は賢治、そして来年は啄木と順に紹介する予定)

それにちなんで、今年は企画展が行われない啄木関連の図書を当館所蔵資料からご紹介いたします。渋民村(現在の盛岡市渋民)に生まれ、国内を流転しながら多くの歌を詠んだ啄木の足跡を辿ることができる資料です。


『啄木の足跡を辿る』

明治38(1905)年に小田島書房から発行された「あこがれ」を底本とした、石川啄木の処女詩集。この詩集をきっかけに、啄木は「天才詩人」として世に知られるようになりました。初刊とほぼ同じデザインからも当時の香りが伝わる1冊です。

  • 『一握の砂』 石川 啄木‖著 石川啄木記念館 2003年

明治43(1910)年に東雲堂書店から発行された「一握の砂」の復刻版です。巻末にある東雲堂書店の発行書目からは明治末期の文学界の息吹が感じられます。

「挽歌」と啄木の哀愁に彩られた道東の拠点都市、釧路。その産業と風情の移ろいを多くの写真と詳細な説明で描き出した、釧路の今昔をつづる郷土史料です。

  • 『東京文学散歩 名作の舞台と文豪ゆかりの地をめぐる』 神保町文学散歩倶楽部‖著 メイツ出版 2010年

情緒あふれる下町に漱石、鴎外、露伴らの足跡を辿る。根津・千駄木や、碑に刻まれた啄木の想い、龍之介の面影を探して歩く銀座・築地・・・。傑作が生まれたルーツを辿りながら、作家の愛した街を歩く文学散歩本です。

啄木が慕い、創作面でも大きな影響を受けた与謝野寛(鉄幹)と晶子夫妻を仙台文学館が特集した企画展の図録です。啄木も参加した雑誌「明星」や「スバル」にも触れており、当時の文学界を知ることができる内容です。


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