〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い息づかいに触れてみたい

湯島天神の梅まつりと石川啄木の通った坂道 東京都:文京区

啄木文学散歩・もくじ


湯島天神の梅


湯島天神の境内」

湯島天神の梅まつりは1958年(昭和33)から開催され、今年でちょうど60回目。とても賑わっていた。


梅まつりの期間は2月8日から3月8日まで、入園無料で楽しめる。
期間中はイベントがたくさんある。神輿渡御、奉納演芸、物産展(青森県、石川県能登町福島県熊本県上天草市野点カラオケコンクール・・・。








「絵馬掛けは鈴なり」
学問の神、菅原道真を祀っている湯島天神は、学業成就や合格祈願に訪れる人々が多い。
学問だけではなく、「人生儀礼」として人生の節目にこれまでの無事を感謝し祈願する人もたくさんいることだろう。





「白梅」

梅の木は約300本、樹齢70〜80年のものが中心。
そのうち8割が「白加賀」という名前の白梅。






切通坂の説明板」
左の石垣のなかは湯島天神。梅の枝がせり出している。右の通りは春日通り。この道を50mほど進むと啄木の歌碑が左に出てくる。


「喜之床」に間借りした石川啄木が、朝日新聞社の夜勤の帰りにこの坂を通った。


   二晩おきに
   夜の一時頃に切通の坂を上りしも──
   勤めなればかな。
           石川啄木

明治四十四年当用日記補遺

 前年(四十三)中重要記事


十月より三日に一夜の夜勤あり。為に財政の上に多少の貢献ありたれども、健康と才能とを尊重する意味に於て十二月末、事を以て之を辞したり。
 年末収入総額は左の如し。
    
  五四円  社の賞与
   (中略)
 
  計 百六十五円六十五銭


而して残額僅かに一円二十一銭に過ぎず。不時の事のための借金及び下宿屋の旧債、医薬料等の為にかくの如し。猶次年度に於て返済を要する負債は協信会の四十円及び蓋平館に対する旧債百余円也。

(『石川啄木全集 第六巻』筑摩書房 1986)






  切通(きりどおしざか)
             湯島三丁目30と四丁目6の間
「御府内備考」には「切通は天神社と根生院との間の坂なり、是後年往来を開きし所なればいふなるべし。本郷三、四丁目の間より池の端、仲町へ達する便道なり、」とある。湯島の台地から、御徒町方面への交通の便を考え、 新しく切り開いてできた坂なので、その名がある。
初めは急な石ころ道であったが、明治37年(1904)上野広小路本郷三丁目間に、電車が開通してゆるやかになった。
映画の主題歌「湯島の白梅」“青い瓦斯灯境内を 出れば本郷切通し”で、坂の名は全国的に知られるようになった。
また、かつて本郷三丁目交差点近くの「喜之床」(本郷2-38-9・新井理髪店)の二階に間借りしていた石川啄木が、朝日新聞社の夜勤の帰り、通った坂である。
   二晩おきに夜の一時頃に切り通しの坂を上りしも 勤めなればかな
                  石川 啄木

        ― 郷土愛をはぐくむ文化財
       文京区教育委員会 平成11年3月




「♪ Happy Birthday dear TAKUBOKU 」

明日、2月20日は啄木の誕生日。
131年前の1886年明治19年)父一禎が住職をしていた岩手郡日戸村(現玉山村日戸)の曹洞宗常光寺に生まれた。


梅の花を、啄木を産み育てた母カツさんに!