「日本人と2人のドナルド」【盛岡タイムス 天窓】
- ドナルドと言っても大統領でなくキーン氏の話。ドナルド・キーン著「最初の日本現代人ザ・ライフ・オブ・石川啄木」が昨秋、米国で出版された。初の英語による啄木研究書として話題を呼んだが、新潮社版の段から、岩手の研究陣には賛否がある。前提となる事実関係に少なからず違いありやと。
- 米国人と話すと、日本人ほど事実関係の照合を重んじない。細かいことに正確を期さず、でかいことがなぜ言えるというのが日本人。木を見て森を見ずか、森を見て木を見ずか。
- しかし英語で啄木を書いたのは、やまとごころも知る人ぞ。母国のドナルド騒動に、あまりドキンとしなきゃいいが。
(2017-02-07 盛岡タイムス)記事