〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

啄木資料の保存、継承に尽力した岡田弘子さんに賞


[ワレモコウ]


市文化賞に岡田弘子さん 啄木資料の保存、継承に尽力【函館】

  • 函館市文化賞審議会は12日、2016年の市文化賞受賞者に函館啄木会代表理事岡田弘子さんを選定したと発表した。明治を代表する歌人石川啄木(1886-1912)の貴重な資料の収集、保存、継承に尽力した活動を高く評価した。
  • 岡田さんは1925(大正14)年、函館で図書館作りに尽力した岡田健蔵の長女として函館に生まれた。父は啄木の妻節子や宮崎郁雨(大四郎)とのかかわりも深く、一周忌を機に啄木会の設立にかかわり、託された貴重な直筆資料で「啄木文庫」を創設、後年も資料収集に努めた。
  • 岡田さんは父が立ち上げた図書館に43年から勤務し、76年からは館長を務めた。56年に宮崎の呼び掛けで、改めて「函館啄木会」がつくられ、岡田さんは理事として事務を担当し、05年から代表理事を務める。現在も収蔵資料の管理活動を続けているほか、毎年4月13日に「啄木忌」の法要と講演会を主催している。

(2016-10-13 函館新聞