[アジサイ]
秋水の影響受けた 国際学会セミナーに120人 /高知
- 歌人・石川啄木(1886〜1912年)の研究者やファンが集う国際啄木学会のセミナーが18日、高知市丸ノ内の県立文学館ホールで開かれた。
- 啄木の父・一禎(1850〜1927年)は、旧国鉄職員だった次女の夫の高知赴任に伴い、晩年を高知駅近くの官舎で過ごした。2009年には高知駅前に啄木と一禎の歌碑も建てられた。
- 元群馬大教授の近藤典彦氏は「啄木と大逆事件・幸徳秋水」と題し基調講演。啄木が秋水の無政府主義に共感して熱心に事件を記録したことに触れ「言論弾圧があった当時の日本で、初めて事件を作品で取り上げた」と評価した。
- 高知ペンクラブの高橋正会長が「石川啄木と高知のえにし」と題して講演。啄木は四万十市出身の社会主義思想家・幸徳秋水(1871〜1911年)らが明治天皇暗殺を企てたとして処刑された「大逆事件」との関係や作品への影響について意見を交わし、事件の弁護人と啄木の間に深い親交があったと紹介した。
(2016-06-19 読売新聞、毎日新聞)