〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

ブログ感覚で魅力的!『啄木の手紙を読む』


[ひな祭り]


<郷土の本棚> 岩手日報
『啄木の手紙を読む』 池田 功 著

 「ブログ感覚」で赤裸々に

  • 日々の暮らしの出来事をつれづれなるままにつづるブログ。国際啄木学会会長の著者は、20日に生誕130年を迎えた石川啄木の手紙の特徴を、現代のこの「ブログ感覚」だと指摘する。
  • 「明治時代の手紙にこのような、ある意味で礼儀知らずで形式を無視したものは珍しかったと思われます。しかし、それが啄木の手紙の特徴であり魅力なのです」と紹介する。
  • 本書は、全集に収録されている全511通を解析し、表も使いながら分かりやすく解説している。家族を北海道に残したまま単身上京した1908(明治41)年に最も多くの手紙を書いたことなどから「多難な年に手紙が多く書かれている」とする。
  • 読後には啄木の手紙を丁寧に読みたくなる。研究者はもちろん、初心者にも啄木の手紙の魅力が伝わる一冊だ。

(2016-02-21 岩手日報

『啄木の手紙を読む』
池田 功  著
新日本出版社  税込価格 2,160円
2016年1月 発行

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