『石川啄木 不愉快な事件の真実』
西脇巽 著 桜出版
「不愉快な事件」とは啄木が妹・光子に送った手紙の中に書かれていた「不愉快な事件」のことを指す。啄木の友人・京助は「啄木末期の苦杯」と言い、光子は「啄木の妻・節子の晩節問題」と言っているが、ことの真相は不明のまま現在に至っている。
著者はこの問題について、「郁雨・節子(不義・不貞)問題」決着への強い意思を持って本書を著した。啄木研究者はもとより、啄木愛好家にとっても、その賛否を越えて押さえるべき、必読の一冊となった。
- 「不愉快な事件」とは
- 啄木の妹・三浦光子著をどう読むか
- 明治四十四年四月二十六日啄木日記をどう読むか
- 小姑と嫁 光子と節子の場合―友好から怨恨への転変
- 丸谷喜市の苦悩
- 忠操と郁雨
- 啄木の「忠操恐怖症」
- 郁雨の歌
- 郁雨の節子への心情
- 喧嘩と仲直り
- 諸家の論考
「本書・解説(望月善次 岩手大学名誉教授・前国際啄木学会会長)」より
- (本書は)「郁雨・節子(不義・不貞)問題」決着への強い意思表示である。
- 西脇発言によって、啄木研究に携わる者はその賛否を越えて、この問題に関わらずにはいられなくなったのである。
- 本書の説くところに対しての賛否を越えて、「不愉快な事件」に関わる互いの意見を交換し合い、一層豊かな啄木研究の世界をもたらすことが、快男児、西脇巽の望むところであろう。
『石川啄木 不愉快な事件の真実』
西脇巽/著 桜出版
出版 2015年8月
税込価格 2,160円(本体 2,000円)
桜出版 電話. 019-613-2349 FAX. 019-613-2369
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