2012-07-30 啄木の所感「国民が団結すれば勝つということ……」 啄木 広場 [アキアカネ] 天声人語 2012年7月30日(月)付 歴史の節目の中で明瞭なのが改元だ。100年前のきょう、明治天皇の崩御を受けて大正天皇が即位した。大正は14年ほどだが、社会運動が花開き、本格的な政党内閣ができた時代として意義深い。 改元の年は、東京市電のストライキで明けた。死の床の石川啄木が所感を記している。「国民が団結すれば勝つということ、多数は力なりということを知ってくるのは、オオルド・ニッポンの眼(め)からは、無論危険極まることと見えるに違いない」。 昨夕、都心に「原発とめろ」「福島かえせ」が再びこだまし、デモ参加者は国会前に押し寄せた。 (2012-07-30 朝日新聞>天声人語)