〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

石川啄木:没後100年で企画展、盛況 直筆原稿や写真180点 山梨県立文学館

「生活感にじみ出る言葉味わって」

  • 明治を代表する歌人石川啄木の死去から100年を迎え、県立文学館で企画展「石川啄木 愛と悲しみの歌」(毎日新聞甲府支局など後援)が開かれ、多くの観覧客でにぎわっている。直筆原稿や写真など約180点を展示。同館は「あまり知られていない啄木の波乱に満ちた生涯をぜひ知ってほしい」と来館を呼びかけている。【屋代尚則】
  • 展示しているのは、未完の小説「雲は天才である」の直筆原稿や、「愛する妹へ 著者」と啄木が記した歌集「一握の砂」の原本など。同館の中野和子学芸員は、啄木のこうした体験から来る「技巧にこらない生活感のにじみ出た言葉でつづった作品を、味わってほしい」と話している。来月24日まで。

問い合わせ 山梨県立文学館(電話055・235・8080)。

(2012-05-21 毎日新聞>山梨)