〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

「新しき明日、新しき啄木」あすから国際啄木学会 11/5~6


[ツリバナマユミ]


啄木に復興の精神を見る あすから盛岡で国際学会

今年度の国際啄木学会盛岡大会は 5 、6 日、滝沢村の盛岡大学短大で開かれる。今回は「新しき明日、新しき啄木」をテーマに、啄木の文学に復興の精神を見いだそうとする。同学会は 4 月から盛岡大学の望月善次学長が会長、明治大学の池田功教授が副会長。

大会について同学会事務局長の森義真氏に聞いた。

  • 今回のテーマは。
    • 啄木の短歌にある「新しき明日」がテーマ。東日本大震災を見据えたうえで啄木研究を見直す。
  • 海外からはどのような研究者が来るのか。啄木は今は何カ国語に訳されているのか。
    • 台湾啄木学会会長の林水福さん、インド啄木学会会長ウニタ・サチダナンドさんが講演。インドのジョージ教授、ロシアのアイーダさんが参加する。翻訳は正確に把握してはいないが 20 は超す。
  • 海外から今回の震災についての話は。
    • インドでは「 9・11 」にインドの啄木学会のあこがれの会が主催し、東日本大震災の復興を支援しようという集いが開かれた。
  • 時代の危機や天災を啄木はどう捉えていたか。
    • 啄木は明治 33 年に三陸海岸を旅行している。明治 29 年の明治三陸津波の 4 年後でまだ傷跡はあったと思う。災害では函館大火を日記に書き残している。みんなを元気づけるため渋民の盆踊りを踊ったということを日記に書いている。

(2011-11-04 盛岡タイムス)