[ムラサキツユクサ]
支局長評論:周南 続・高1との出会い /山口
- 「新聞記者に一番必要なことは、出会いを大切にすることだと思います」。6月初めに県立徳山高で行われた講座でそう話したところ、受講生8人分の感想が届きました。
- 「記者といえば、すごく文章を書く能力がなければいけないと思っていました。しかし、出会いやおもいやりの心が大切だと分かりました」
- 前任地の高知で私が取り組んだ例も話しました。岩手県の歌人、石川啄木の父一禎(いってい)が高知で晩年を過ごしたことを知り、県版で紹介したところ、地元歌人の心に火がつきました。全国に募金を呼び掛け、高知駅前に父子の歌碑が建つことになったのです。岩手、高知両県の交流が始まるきっかけにもなりました。
- 「講座を聞いて今までより強く、新聞記者になりたいと思いました。私も社会を変えるような、役に立てる新聞記者を目指してがんばりたい」
- わずか50分の出会いでしたが、同僚として働く日が来れば幸せます。<周南・大澤重人>
(2011-07-04 毎日新聞>山口東版)