〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

啄木の日記の欠落部発見 1911年4月26、27日


[春爛漫]


啄木の日記の欠落部発見 函館の図書館へ収蔵

  • 石川啄木が記した1911(明治44)年の日記の欠けていた2ページが見つかり、13日の啄木忌を前に、函館市中央図書館に収蔵された。
  • 石川啄木記念館の山本玲子学芸員が、入手した東京の古書店と函館啄木会を仲介した。歌人の土岐哀果と計画していた雑誌「樹木と果実」発刊を断念した時期の日記で、直筆から啄木の心情をくみ取れる貴重な資料だ。
  • 見つかった啄木の日記は4月26、27日の2日分。市販の当用日記にペンで書かれており、額装されていた。全集には収録されていたが、日記から切り取られており、実物の行方は分からなかった。
  • 26日付は、島崎藤村の「犠牲」を読んだ感想が記され、27日付では「昨夜は二時半頃まで眠れなくて弱った。頭の中に大きな問題が一つある。」などと、苦悩する胸の内を吐露している。

(2010-04-11 岩手日報WebNews)