〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

どんな悩みのお化けさん…「あかんべえ」

【メドハギ】


「あかんべえ」

  • 宮部みゆき 著 新潮社文庫(上・下)
  • 2007年  (514円+税)×2

料理屋「ふね屋」の一人娘、12歳のおりん。彼女には家の内外にいるお化けさんが見え、彼らと話もできる。「ふね屋」をめぐり次々と起きる事件を調べていくうちに、30年前の恐ろしい出来事が……。
おどろおどろしいのはしかたない。何しろお化けたちなのだから。でも、明るくて声のいい20歳すぎの侍・玄之介、いい匂いのするあでやかな女・おみつなどの登場にワクワクする。
お化け一人一人が抱えている苦悩を、おりんが我がことのように心配する。
外国への旅のお供にもおりんちゃんを連れていった。宮部みゆきは凄い。ファンタスティック!