啄木の息

─ いまもなお瑞々しく語りかけてくる啄木の魅力を追い その息づかいに触れてみたい ─

正義の人「HERO」

クサギの実】


「HERO」

若い男性が頭蓋骨陥没で殺された。目撃者もいて犯人は逮捕された。しかし、前国土交通大臣・現衆議院議員が事件に絡み、証拠探しの舞台は釜山にまで広がっていく。
互いに気になる存在でありながら強気を押し通す、担当事務官の松たか子さんと検事の木村拓哉さんの掛け合いは息もピッタリ。
わたしは、放火犯の古田新太さんの「もう放火犯としか見えない顔」が一番の楽しみだった。

こんな検事たちが働いてくれるのはうれしい。

気になったのは裁判所前にある、目隠しをした女性が天秤を持つ「正義の女神像」のこと。この像が映ったとき、「レディー・ジェーン・グレーの処刑」の絵を思い出していた。目隠しされた女性が両手をおぼつかなく前へ差し出し自分の首を斬るための台を探している、恐ろしくも有名な絵だ。
画集を見て確かめてみたら似ているのは若い女性であることと、目隠しをしていることだけであった。映画を観ているときは、絵を重ねてドキドキしてしまった。


思っていたよりもずっとずっと、楽しめた。