〖 啄木の息 〗

石川啄木の魅力を追い 息づかいに触れてみたい

<玉置照信氏 作「少女の絵」やや見るべし> 啄木日記 明治35年10月30日

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ミモザ

骨董漫遊

【25】石川啄木の日記 その一 「少女の絵」とは、もしや

  • 3年前、近所の古書店で「啄木全集」(全17巻、1961年・岩波書店)を買った。全集の中で特に読みたかったのは、第13巻に収録されている日記だった。
  • 旧制盛岡中学(現盛岡一高)を中退し、直後に16歳で上京した明治35(1902)年10月30日の記述から始まる。11月7日のくだりを読んで驚愕(きょうがく)した。「上野公園に紫玉会油絵展覧会を見る。数百枚のうち大方は玉置照信氏一人の作にして(略)少女(ヴァイオリンの)照信氏作(略)やや見るべし」
  • 描かれているのは、明治、大正期の典型的な女学生の姿だ。夏服の白い小袖に紫の袴(はかま)。足には黒革靴。髪を高く結い、リボンを着けている。
  • 少女の表情は私が中学時代、恋い焦がれていた年下の女性に似ていた。そう、初恋の人。自分の少年の日の記憶が、一挙によみがえる。この絵がほしいと思った。絵が大きいことも所有欲をかき立てた。大きな絵を自宅の壁に飾りたい-というのが私の幼い頃からの夢だったから。
  • 作者や絵の来歴については「絵の右下にT・TAMAKIのサインがある。それ以上のことは分からない」。私にはそれで十分だった。
  • 入手した年の暮れ、集合住宅を購入して引っ越し、ようやく壁につるすことができた。すると、「T・TAMAKI」が気になりだした。

 (骨董愛好家、神戸新聞厚生事業団専務理事)

(2021-02-22 神戸新聞

 

*記事には絵の写真があります。

神戸新聞NEXT|連載・特集|骨董漫遊|【25】石川啄木の日記 その一 「少女の絵」とは、もしや

「岩手日報随筆賞」の作品を募集 〜5/20

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ミモザ

第16回岩手日報随筆賞 5月20日まで作品募集

  • 岩手日報社は第16回啄木・賢治のふるさと「岩手日報随筆賞」の作品を募集します。締め切りは5月20日(当日消印有効)です。


募集要項、選考、賞、応募方法、送り先、締め切り等、以下のリンク。

岩手日報社
(2021-02-19 岩手日報

 

第16回岩手日報随筆賞 5月20日まで作品募集 | 岩手日報 IWATE NIPPO

「やはらかに柳あをめる北上の…」 啄木短歌をオレゴン州で読み解く

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ミモザ

風鈴から始まる私の短歌 ニコラ・ブレンダン

  • 1980年代、大叔父が日本を旅行し、札がぶら下がった風鈴をどこかで見つけて購入し、オレゴン州まで持ち帰りました。
  • 大叔父は、車庫の窓枠につるした風鈴の札を見上げて、「何が書いてあるかな」と考えていました。しかし、日本語が読めないし、オレゴン州の田舎には日本人がいないし、そのままにしていました。大叔父は家族に、風鈴は「家族の一人が冥土へ行く時に、自動的に鳴り出すといわれている」と説明しました。
  • 約3年前のある日、私は大叔父から「(風鈴の)札の文字を翻訳してもらえないか」と頼まれました。日本に短期留学したことがあった私は、少しだけ日本語を学んだことがあり、札の謎を解くことにしました。

 
 やはらかに柳あをめる
 北上の 岸辺目に見ゆ
 泣けとごとくに
 石川啄木
 

  • 石川啄木”は名前であることが分かりました。ですが、「あをめる」や「見ゆ」や「泣けとごとくに」など、文章の半分以上が理解できず、辞書で調べました。
  • 「~ごとくに」は「~のように」という意味であり、「見ゆ」はおそらく「見える」だろうと考え、「あをめる」は多分「青む」かなあと見当をつけました。

(2021-02-20 秋田魁新報

 

風鈴から始まる私の短歌 ニコラ・ブレンダン|秋田魁新報電子版

 

 

石川啄木と金田一京助を描くミステリー マンガ版 発売

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ミモザ

売れない歌人・啄木と言語学者金田一の活躍描く「啄木鳥探偵處」マンガ版1巻

  • 伊井圭原作による南晋也「啄木鳥探偵處」1巻が、本日2月19日に発売された。
  • 明治浅草を震撼させている“浅草十二階”の幽霊騒動について調べることになった啄木と京助は、刺殺された遺体を発見し……。同作はヤングマガジン サード講談社)にて連載中。

(2021-02-19 コミックナタリー)

 

売れない歌人・啄木と言語学者の金田一の活躍描く「啄木鳥探偵處」マンガ版1巻 - コミックナタリー

スタンプラリーで「啄木鳥探偵處」巡り 〜3/14

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ウメ

見る・遊ぶ 学ぶ・知る

新宿区×「啄木鳥探偵處」デジタルスタンプラリー 非接触で区内5施設を巡る

  • 「啄木鳥探偵處」は、石川啄木がある事件をきっかけに探偵稼業を始めるという設定。原作の伊井圭さんによる同名小説(創元推理文庫刊)は、第3回創元推理短編賞受賞。
  • 2020年度はコロナ禍の中での開催を踏まえ、スマートフォンQRコードを読み込む初の非接触デジタルスタンプラリーとしたほか、各施設内での感染予防対策および参加者への予防協力の呼び掛けを徹底して行う。
  • 施設を所管する新宿区文化観光課の担当者は「アニメーションを通して区にゆかりのある文化人を知っていただくことで、区内の文化施設を訪れてもらうきっかけづくりとして開催している。開催期間は長いので、無理のないペースで楽しんでいただければ」と呼び掛ける。

(2021-02-17 髙田馬場経済新聞)

 

https://takadanobaba.keizai.biz/headline/610/

新宿区 

新宿区×啄木鳥探偵處デジタルスタンプラリー:新宿区

啄木の詩に旋律「作曲ワークショップ」岩手大学 3/27

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ウメ

いわて音楽茶話Vol.17

「作曲ワークショップ〜啄木を彩る〜」開催のご案内

イベント
「いわて音楽茶話Vol.17」は、岩手県盛岡市内の小・中学校教育に関わる指導者を対象とした、音楽創作体験事業です。

具体的には、岩手を代表する歌人石川啄木の詩をもとに旋律をつくる「作曲ワークショップ」を実施し、その体験を通し、地域の魅力をより深く味わうことを目的としています。

・開催日時 令和3年3月27日(土)10:00〜15:00

・開催場所 岩手大学 芸術棟401室

・募集対象及び人数
 (1)募集対象 小・中学校教職員
 (2)募集人数 先着5名
  ※定員になり次第締め切ります。

・講師 岩手大学教育学部 作曲研究室 大場陽子
     (演奏には、岩手大学音楽科の学生が加わる予定です)

・参加料 無料

(2021-02-18 岩手大学

 

申込等 詳細

いわて音楽茶話Vol.17「作曲ワークショップ〜啄木を彩る〜」開催のご案内- 国立大学法人 岩手大学

 

チラシ

https://www.iwate-u.ac.jp/upload/images/3246257f899f13d921c16a091f341ecc.pdf

“ふるさどの訛ァ懐(なづ)がすなぁ” 映画「東北おんばのうた」

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カワヅザクラ

あした元気になあれ

東北おんばのうた=小国綾子

  • 震災10年を前に、ドキュメンタリー映画「東北おんばのうた つなみの浜辺で」(鈴木余位監督)を見た。今月末から3日間、オンライン上映される。
  • 映画の主人公は、岩手県大船渡市に暮らす79~100歳(撮影当時)の5人の「おんば」(おばあさん、の意味)たち。詩人で埼玉大学准教授、新井高子さん(54)がインタビューした。
  • 土地言葉「ケセン語」で語られる、おんばたちの波瀾(はらん)万丈の人生に圧倒された。1933年の三陸津波、60年のチリ地震津波、そして2011年の東日本大震災。3度家を流されてもなお、94歳のおんばは「海は離れらんない。津波は毎日来ねえから」と語る。
  • 大震災後、「詩や言葉で何かできないか」と模索していた新井さん。14年、大船渡市の仮設住宅で地元のおんばたちに「先生役」になってもらい、一緒に石川啄木の短歌100首を土地言葉に訳すプロジェクトを始めた。例えば「ふるさとの訛(なまり)なつかし」は「ふるさどの訛ァ懐(なづ)がすなぁ」。作品は3年後、「東北おんば訳 石川啄木のうた」という本になり大きな話題を呼んだ。「おんばのことをもっと知りたい!」。新井さんはその後も海辺の街に通い続け、今度はそれが映画になった。
  • 映画のオンライン上映会は1500円。28日20時~3月2日21時半の間、自由に視聴できる。詳細は本屋B&B(http://bookandbeer.com/event/20210302/)。 小国綾子

(2021-02-16 毎日新聞 東京夕刊)

 

あした元気になあれ:東北おんばのうた=小国綾子 - 毎日新聞

開催間近 “晶子と啄木 その望郷歌をめぐって” 2/21

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クリスマスローズ

大阪狭山市立コミュニティセンター

開催間近!!与謝野晶子石川啄木 その望郷歌をめぐって

与謝野晶子石川啄木~その望郷歌をめぐって~」
いよいよ2/21(日)14:00から開催されます。

ご予約受付中です。
みなさまのご参加お待ちしております。

(2021-02-12 大阪狭山市立コミュニティセンター)

 

開催間近!!与謝野晶子と石川啄木 その望郷歌をめぐって

 


 与謝野晶子石川啄木~その望郷歌をめぐって~

・開催日 2021年 2月21日(日)14:00~15:30

・講師 太田登氏(天理大学名誉教授、与謝野晶子倶楽部会長)

・会場 大阪狭山市立コミュニティセンター 4階 大会議室
   大阪府大阪狭山市大野台2丁目1番5号

New!「石川啄木が愛した盛岡・玉山を感じられる道の駅」

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クリスマスローズ

仮称「道の駅もりおか」イメージ発表 玉山地域に建設中<岩手・盛岡市

岩手めんこいテレビ

  • 岩手県盛岡市の玉山地域に建設が進められている新しい道の駅について、盛岡市はイメージ画像を発表した。
  • コンセプトの概要は「石川啄木が愛した盛岡・玉山を感じられる道の駅」。敷地には道の駅のほか、子どもたちが遊べる芝生広場や石川啄木記念館への遊歩道が設置される予定。
  • 建設予定地は国道4号渋民バイパス沿い。仮称「道の駅もりおか」は、2023年の開業を目指している。

(2021-02-12 岩手めんこいテレビ

 

www.menkoi-tv.co.jp

啄木絶筆の短歌を陶板にした歌碑 東京 小石川

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クリスマスローズ

文学碑の散歩道

/20 小石川・住居跡地辺り-石川啄木 最後の短歌2首 命の終わりを前にして /東京

  • 石川啄木(1886~1912年)が最後に住んだ小石川の家の跡地辺りに、絶筆の短歌2首を陶板に記した歌碑が建てられている。

 「呼吸すれば、/胸の中にて鳴る音あり。/ 凩よりもさびしきその音!」

 「眼閉づれど/心にうかぶ何もなし。/ さびしくもまた眼をあけるかな」

  • どちらの歌も死後に発見され、歌集「悲しき玩具」の冒頭に置かれた。肺病に侵され弱り切った自らを描き、読者に悲しみを催させる内容だ。
  • 隣接の高齢者施設の1階には「石川啄木顕彰室」が開設され、関係資料を展示している。

(2021-02-11 毎日新聞

 

文学碑の散歩道:/20 小石川・住居跡地辺り-石川啄木 最後の短歌2首 命の終わりを前にして /東京 - 毎日新聞